直交する線路「ダイヤモンドクロッシング」現存3か所をすべて紹介

愛媛

どうも、てりーぬです。

今回は、鉄道の少し珍しいスポットを紹介したいと思います。その名も「ダイヤモンドクロッシング」

ちょっと中二病っぽいネーミングですが、全国に3か所しか残っていない非常にレアな存在です。それでは、そのダイヤモンドクロッシングの特徴と実在する場所を見ていきましょう。

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ダイヤモンドクロッシングとは?

まず、ダイヤモンドクロッシングとは線路と線路が直交した場所のこと。交差した部分が正方形となり、ダイヤモンドのように見えるから名付けられました。野球の4つのベースを「ダイヤモンド」と言うのと同じですね。

かつては各地で見られたそうですが、次々に廃止されて3か所を残すだけになってしまいました。それもそのはず、単純に線路が平面で交わっていたら、車が信号待ちをするようにどちらかが止まらなければいけないので不便ですよね。

ところで鉄道路線は、法律上の制度で、いわゆる普通の電車が走る「鉄道」と、路面電車などが走る「軌道」の2つに分けられます。3か所のダイヤモンドクロッシングは、この「鉄道」と「軌道」の組み合わせがすべて異なっているというのもポイントです。

これからどの場所がどの組み合わせなのか、実際に訪れた写真とともに確認していきます。

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鉄道×鉄道 名鉄築港線

まず「鉄道」同士の組み合わせは、名古屋市の臨海部にあります。交差している路線は名古屋鉄道・築港線と、名古屋臨海鉄道・東築線。どちらも単線であり、工業地帯の中に1つのダイヤモンドがポツンと存在しています。

名鉄築港線の特徴は、大江駅と東名古屋港駅のたった2駅1.5kmだけの路線であり、乗客のほとんどが工場への通勤客。需要が通勤時間帯に極端に偏っているため、朝と夕方にしかダイヤが設定されておらず、終点の東名古屋港駅には昼間は全く電車が来ません

片や名古屋臨海鉄道は貨物路線であり、運行は不定期。車両が通過する頻度が非常に少なく、運行の支障とならないことが現在まで生き残った要因と言えるでしょう。

鉄道×軌道 伊予鉄道

続いては、愛媛県松山市を走る伊予鉄道。ここは「鉄道」である高浜線と、「軌道」である路面電車の市内線との組み合わせです。どちらも複線で、道路には正方形が4つ並んでいます。

ここのダイヤモンドは、高浜線の大手町駅、路面電車の大手町駅前電停の目と鼻の先にあります。大手町駅のホームからもダイヤモンドを通過する電車を見ることができました。

自動車と同じように道路を走る路面電車が鉄道と交差することで、日本で唯一のとても面白い光景が生まれました。それは路面電車が踏切待ちをするということ。電車が通過するのを車と一緒に待っている姿はどこか可愛らしいですね。

軌道×軌道 とさでん交通

最後の1つは、高知県高知市を走るとさでん交通の路面電車。東西と南北の路面電車の路線同士が「はりまや」交差点で交差しています。交差点のど真ん中にダイヤモンドが4つ並ぶ光景はもちろん日本でオンリーワン!路面電車のクロスってありそうで意外とないんですね。

さらに、東西と南北の路線はそれぞれ行き来できるように曲線で繋がっており、まるで高速道路のジャンクションのよう。数学のテストで見たことあるぞ?と思わせる線路によって描かれた図形ははもはや芸術的です。

また、東側の終着駅は「後免町駅」という面白い名前の駅で、行先表示幕に「ごめん」と掲げて走る姿はどこか滑稽です(笑) そんなに謝らなくてもいいのに。。

まとめ

今回は「日本唯一」が満載の記事となりました。非常にマニアックな内容だったとは思いますが、何気ない日常にもこうやって特別を見つけられると少しずつ楽しみも増えていくのではないでしょうか。

そして、やっぱり路面電車のある街っていいですよね。西日本は路面電車が残っている場所が多くてなんだか好きです。

他にも鉄道の面白いスポットや、途中下車して行きたい観光地、青春18きっぷの旅行記などをまとめています。ぜひよかったら他の記事もいろいろと見ていってください!