東京の辺境”奥多摩”の意外ときつい紅葉ハイキング[奥多摩むかし道]

東京

どうも、てりーぬです!

前回の記事で、東京都の最果て奥多摩の東京とはとても思えないスポットを訪れました。

東京の辺境"奥多摩"の紅葉とちょっとやばいスポット[奥多摩駅周辺観光]
東京の最果てにある奥多摩は、想像以上に未開の地でした。本当にここは東京なの?というような都心では味わえない魅力がいっぱいです。今回は奥多摩駅の周辺の「やばいスポット」をいくつか訪れてみました。

奥多摩駅の周辺だけでもこれだけやばいスポットがありましたが、今回は奥多摩駅から奥多摩湖までの「奥多摩むかし道」という約9kmのハイキングコースを歩いていきます。

「奥多摩むかし道」は、新宿から青梅を経由して甲府へと至る重要な街道であった「青梅街道」の一部。現在の青梅街道はアスファルトで固められた車も通れる広い道ですが、「むかし道」のルートはかつて人の手で開拓された細く曲がりくねった旧青梅街道です。

全体的に「ここは本当に東京なのか?」と思える場所がたくさんありました。ほんとなめてかかっちゃいかんけど楽しいよ!

奥多摩むかし道 マップ(PDF)|奥多摩ビジターセンター

スポンサーリンク

むかし道 南氷川入口 ~ 檜村集落

奥多摩駅から現在の青梅街道を西に歩いていくと、このような看板が現れます。ここが「奥多摩むかし道」の入口。かつての青梅街道の始まりです。

坂道と階段の2手に分かれるところがあるので、「羽黒坂」という左側の急な坂道の方へと進みます。右側の階段はそれはそれは長くて、奥には小さな神社がありました。さらに進むと六ツ石山の登山道へと続いているらしい。

水根貨物線 第三氷川トンネル

このハイキングコースの最初の見どころ「第三氷川トンネル」に到着!こんなところに線路とトンネルが。これはかつて小河内ダムを建設するため、東京都水道局が奥多摩駅から小河内ダムまで整備した線路。ダム完成後に廃線となりましたが、今でも「水根貨物線」としてその一部が残っています。

このトンネルは中に入ることができます!ただし中はかなり暗い。ときどき天井から水が滴ってきたりもします。コウモリとか普通にいそうだったけどぱっと見いなかったな。

根暗にとっては外の世界が眩しすぎる。にしても廃線跡ってなんだかロマンを感じますねー。

トンネルの反対側はほぼ獣道のような感じでした。行けなくはなさそうですが、このまま進むと奥多摩駅の方に戻ってしまうので今回は引き返します。

こっちが小河内ダムを目指す進路。ハイキングコースは右側の細い坂道です。線路は左側に伸びていますが、草がぼうぼうしていたのでさすがに歩き進められる状態ではありませんでした。

たまに開ける視界。紅葉と青空がきれいだなあ。

橋を見下げるところまで登ってくると、まっすぐと伸びる橋が見えてきました。めちゃめちゃ草生えてる。

しばらく線路と並走していましたが、人間は遠回り。ただ置かれてるだけみたいな細い橋を渡ります。

この位置から見た線路はものすごくノスタルジー溢れる風景でした。

むかし道はこの線路の上を通っていきます。橋の上は草生えてますが、手前は生えてないってことはそこまで人が来てるってことだよね?

むかし道自体にもかなり貫禄があります。

久しぶりにアスファルトの道に合流。

岩肌に湧き出る水と廃線跡。基本的に線路は勾配が少なくなるように作られていますが、人間は上ったり下りたりと大変です。 

檜村集落

こんな道をしばらく進むと、

「檜村集落」という小さな集落に出ました。坂道が多く、丸い石を積んだだけの石垣と古い住宅がぽつりぽつりとあって、なんだか温かい感じ。

こんな日本の原風景のような場所が東京にもあったなんて…。”里山”という言葉がぴったりですね。

再び細い道を降りていくと、青梅街道に合流します。ここの集落の人は毎日こんな道を通っているのかなあ。

このままむかし道を歩いていくとかなり遠回りになってしまうので、バスに乗ってワープ!「橋詰」バス停から乗車して、3つ先の「惣岳」バス停で降りました。

スポンサーリンク

惣岳渓谷 ~ 滝のり沢

「惣岳」バス停から再びむかし道を歩きます。青梅街道からなんとか人が通れるような道を通らなければなりませんでした。

鳥居が見えてきたら、ようやくむかし道に到着!

しだくら橋

ここから先はしばらく多摩川のすぐ横を歩いていくルート。といってもここらへん一帯は「惣岳渓谷」という深い谷の底を川が流れているので、谷を見下ろしながら歩く感じです。

途中、「しだくら橋」というつり橋が架かっています。左の看板には「この橋を渡る際、3人以上で渡らないで下さい。」という文字が。ということは、3人以上で一緒に渡ったら橋が落ちるってこと?(笑)

橋を渡ってみるとその意味がよく分かります。足元の板はもうペコペコで、いつ外れてもおかしくない状態。つり橋自体も揺れる揺れる。すごく怖かったけど、なんとか真ん中までは行ってみました。

橋から見える渓谷がとても美しい!ただこれだけ深い渓谷だと「落ちたら死ぬ」という気持ちがわりと現実的に感じられました。

紅葉もいい感じに色づいていました。多摩川の水も綺麗なエメラルドグリーン。

川の反対側は崖で、水がこんこんと湧き出ています。

道所橋

しばらく進むともう1つ「道所橋」というつり橋が現れます。今度は「一度に5人」まで!さっきよりはしっかりしてるのかな。笑

橋の上からはいい感じの構図で紅葉と渓谷を写すことができました。

カーブにある反り立った岩の壁には厳重にネットがかけられていました。

川沿いの道は平坦でわりと歩きやすかったのですが、ここから先がきつかった。ちょうどベンチもあるので一旦休憩。

ダムを眺める崖沿いの道

道は一気に狭くなって、舗装もなくなります。左側は急な崖で、手すりも簡単なロープだけ。かなり疲労も溜まってきている状態で最後にこんな過酷な道が待っているとは…。

左側を踏み外したら終わりという緊張感の中、どんどん斜面を登っていきます。

いつの間にかかなり高い見晴らしのいい場所まで来ました。遠くの山々を見渡せます。

そして、ようやく奥に見えてきました、小河内ダムと奥多摩湖!ちょうど水がダムにせき止められているところが分かります。

滝のり沢

さらにずっと細い道を進んで行って、民家が現れた道を反対方向へと進むと、滝があるところで道が分岐します。むかし道はまだ続きますが、もうそろそろ体力の限界。。最後の力を振り絞って、沢沿いの道なき道を辿っていきます。

水根貨物線の線路が見えたらあと少し!

ダムから落ちてくる水が見えました。なんか小さいな?と思ったら、さっき崖沿いの道から見えていたものとは別の壁でした。ダムを作るための水根貨物線もこの辺りが終点です。

バス停に到着して一安心!あとちょっと行けば奥多摩湖でしたが、もう歩けない!時間も時間だしワープします。

奥多摩湖

最後はバスに乗って楽々奥多摩湖に到着!本当に長い道のりでした。

もう日が暮れようとしていました。よく頑張った。

湖の目の前にはいかにもな公共施設があります。

でも中身はけっこう面白くて、多摩川水系の地理や歴史をしっかりと学びながら楽しむことができます。

最上階のレストランも地元の食材を使った料理がたくさんあってよかった。あゆの天ぷらの定食は絶品でした!

青梅街道を走ってきたライダーたち。たしかにこの道を走るのは気持ちよさそうだ。

奥多摩湖での滞在時間はたったの20分。すぐにバスに乗って奥多摩駅まで戻ってきました。青梅線で帰宅。お疲れさまでした!

まとめ

バスでワープしながらのルートで大体3時間でした。しかし想像以上にきつかった!

全部歩こうとするとガイドマップには約9kmで4時間って書いてありましたが、こんなに起伏があって4時間歩きっ放しは相当きついっしょ!もはやある程度高い山に登るくらいの覚悟が必要だと思います。

まあ、バスも充実しているので、ちょっと歩くだけでも十分ワイルドさを味わえると思います。何より東京にこれだけ原始的な自然があるというのに驚きの連続でした。楽しかったです!

タイトルとURLをコピーしました