東京の辺境”奥多摩”の紅葉とちょっとやばいスポット[奥多摩駅周辺観光]

東京

どうも、てりーぬです!

今回は、住民票が東京にある生粋の東京人(違う)の私が、東京の隠れた名所をご紹介します!東京とは言っても、皆さんが持つ”東京”のイメージからはかけ離れていることでしょう。

その場所は「奥多摩」。この地に”東京”っていう地名を使っていいの?という疑問が湧き上がってくるような、ワイルドな場所ばっかりです!今回は奥多摩駅の周辺の「やばいスポット」をいくつか訪れてみました。

まず奥多摩ってどこ?という問題。行政区分上は”東京都”に位置しておりますが、奥多摩はその最果てにあります。緑で示した範囲が”奥多摩町”の町域で、人口は約5000人の小さな町。町の面積の94%が森林という自然豊かな場所です。

東京と言えばこんな風景が思い浮かびそうですが、奥多摩に高層ビルなんてものは1つもありません。想像以上に未開の地だった奥多摩には、都心では味わえない魅力がいっぱいです。

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新宿-奥多摩「ホリデー快速おくたま」

それではそんな東京の辺境、奥多摩へ行ってみましょう!

普段は中央線と青梅線の電車を乗り継いで、新宿から終点の奥多摩駅まで約2時間の道のり。しかし、土日や休日などの朝には新宿から奥多摩駅へ直通する「ホリデー快速おくたま」という列車が運行され、約1時間半でアクセス可能です。

富士山に近い富士急行線の河口湖方面へ行く「ホリデー快速富士山」などは古い特急の車両が使われたりします。

(「ホリデー快速おくたま」の発車まで少し時間が合ったので、停車中の別の電車で一休み)

しかし「ホリデー快速おくたま」は普通の通勤型の車両。ちなみに前4両は武蔵五日市駅へと向かう「ホリデー快速あきがわ」となっており、途中の拝島駅で後ろ6両の「ホリデー快速おくたま」と切り離されます。つまり、奥多摩まで行くのは後ろ6両だけなので注意が必要!

僕は電車の中で爆睡していたので、気が付いたらあっという間に奥多摩駅でした。

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奥多摩駅周辺

それでは、今日は奥多摩駅の周辺を歩いていきます!駅の近くだけでもこれだけの見どころがあります。

奥多摩駅

駅について最初に注目すべきは、奥多摩駅そのものです。ログハウス風の古い駅舎がおしゃれ!

2階には「Port Okutama」というお店があり、温かい雰囲気の売店やカフェとなっています。

コーヒーやケーキを味わいながら、これから訪れる場所を確認するもよし、大自然を堪能して疲れた体を休めるもよし。

奥多摩駅のすぐ目の前にはバスターミナルがあり、各観光地へとアクセスできます。

奥多摩工業 氷川工場

奥多摩駅から少しだけ北に足を進めると、すぐに分かれ道が現れます。右側は奥多摩工業のセメント工場となっていて、ここから先は一般人は立ち入り禁止。左側は公道なのでそちらへと進みます。

左側を進むとすぐに「北氷川橋」にたどり着きます。紅葉がいい感じ!

その橋の上から北側を眺めてみると、、うわっ、なんだこれは!?先ほどの「奥多摩工業 氷川工場」は、側面からみるとこんな世紀末のような状態になっていました。ジブリに出てきそうな世界観。ここが東京だとは思えないし、もはや日本だとも思えない。

ちょっと気になったので、北氷川橋から続く道をさらに進んでみました。日原川越しに違法建築物のような継ぎ接ぎの建造物を眺めます。川に迫り出しているのもやばみが深いですね。霧の深さがさらに追い打ちをかけている。

後で調べてみると、ここは全国の工場マニアの聖地のような場所らしい。そんなジャンルあるのかよ!という気持ちですが、これは工場好きじゃなくても十分興奮できます。

しかもこの工場、ほぼほぼ中へ侵入することができちゃいます。次の日、裏側の道から回り込んでみました。小学校の横を通り抜けると、街を見渡せる場所へと繋がります。

さらに進むと、工場が見えてきました。一応ここは公道なので合法です!

いろんなパイプが剥き出しの、こんな場所が存在していいのか?という光景を目にすることができます。もはや廃墟のような見た目ですが、轟音を立てて普通に稼働していたからやばい。

いやー、半端ない場所だった。。

北氷川橋と遊歩道

北氷川橋へ戻って来て、今度はあの禍々しい工場に背を向けて南側を見てみます。この写真で言うと右側、奥多摩駅の方向です。(左側はやばい工場。)この時は11時くらいなんですけど、朝からずっと霧が立ち込めていて山深さを演出してくれています。

紅葉の状況はというと、もう散ってしまった木が多いかなという印象ですが、駅のすぐ目の前にこんな深い谷があるというのが驚き。ちなみに、左岸の崖にそびえ立つコンクリートの塊は奥多摩の町役場です。よく建てたな。

橋の脇には川原の遊歩道へ降りられる階段があったので、紅葉を眺めながら下ってみました。

水面近くからの景色はこれまでの雰囲気は一変して、いよいよどんな山奥へ来てしまったんだ?という状態。深い深い谷底に突き落とされたような感覚です。目の前にある1つだけ突き出した山もなかなかやばい。(実はこの後登ることに。。)

町役場の真下に遊歩道があり、役場の脇を上っていく階段まで続いています。

柳小路のそば処

役場脇の出口のすぐ隣、奥多摩駅の目の前にはものすごく細い道があります。

人間1人がやっと通れるようなこの道は「柳小路」と呼ばれ、一見何もなさそうに見えますが、奥へと進むと飲食店が何軒か並んでいます。これ地震とかでブロック塀が倒れてきたらアウトだな。笑

その一つ、「そば処 おく」というお店に入りました。やっぱり山と言えばそばですよね!

奥多摩の名産であるわさびがそのままついてきて、自分ですりおろして入れるのが楽しい。けっこう大量に入れましたがそんなに辛くはないです。そばもとても美味しかったです!

奥氷川神社と三本杉

多摩川と日原川が合流する場所の近くにあるパワースポット、「奥氷川神社」。正面から撮ればよかったのに、手前の広場がメインみたいな写真になってしまった。。

境内にある「氷川三本杉」は、根元から木が3本に分かれている珍しいもので、東京都内でも最大の杉と言われているそうです。

昭和橋から見る氷川渓谷

次は多摩川にかかる「昭和橋」からの風景を見てみます。斜面に無理やり建てられた民家と旅館が絶妙で、こんな崖の上で生活してるって考えたらすごい。

橋の上から多摩川の上流方面を見てみます。まだまだ霧はありますが、ちょっとずつ青空も見えてきて、鮮やかな紅葉とのコントラストがとても美しい!川の水もエメラルドグリーンなのがいいですね。

愛宕神社

これが今回最後のやばいスポット。昭和橋を越えると遊歩道の入口があるので、そこを入っていきます。早速ダイナミックな倒木がお出迎え。

ちょっとした山道を登っていくと、、なんだこれは!?残酷なまでに真っ直ぐ伸びる階段。え、これを登るの?これって神様専用の道じゃないの?やばすぎでしょ。

実は軽く奥多摩の名物のようになっているというこの石段、なんと全部で180段もあるそうで。今から登るのは先ほど谷底から見上げたとんがり山「愛宕山」で、階段の先は火の神様ヒノカグツチを祀っている愛宕神社へと続いています。

石段の擦り減り方、苔のむし方、枯葉の落ち具合すべてがとても渋い雰囲気を醸し出しています。てかもはや崖を登っているようにしか見えない。クリフクライミングだ!(なぜ英語にした)

死にそうな思いで階段を登りきっても、そこから先はまだ険しい道が続きます。根っこが張り出した細い道は、長い階段にやられた足だと簡単に踏み外してしまいそう。

見上げると、頂上には五重塔が鎮座していました。立派な杉の木に囲まれてなんと神々しい!隣には小さな祠もありました。ちなみに愛宕神社は全国各地にあって、どの場所でもこのように火の手が及ばない高台にあるようです。東京都心だと新橋あたりにありますね。

では、一旦ここで愛宕山の全体像をおさらいしておきましょう。私たちはこの山を登ってきて、今ちょうどこの頂上にいるわけですよ。こんな急斜面の山って普通登れる?余裕で60°くらいあるよね??

この急斜面ゆえ、上ったはいいけど下るのも大変。山の反対側の道を下ると、尾根筋の古びた階段だけが浮いているようで足が抜け落ちないかとても心配でした。。どうやらこの先は「大岳山」という山の登山道に続いているようですが、そんなガチな登山をしに来たわけではないので普通の道を帰ります。

どれくらい歩いたのでしょうか?遠くにぽつりと民家がある人里が見えてきてなんだか一安心。東京でこんな体験ができるとは夢にも思わなかった…!

まとめ

“東京”という響きからは想像できない奥多摩の魅力、伝わりましたか?新宿から電車でたった1時間半で、しかも駅の近くだけでこんなにも原始的な風景に出会えるので、ちょっと普段とは違う体験をするのにはぴったりの場所です。

次回は、奥多摩駅から奥多摩湖までの約9kmのハイキングコースを歩いていきます。こちらも想像以上の険しさ!どうぞお楽しみ!

東京の辺境"奥多摩"の意外ときつい紅葉ハイキング[奥多摩むかし道]
今回は奥多摩駅から奥多摩湖までの「奥多摩むかし道」という約9kmのハイキングコースを歩いていきます。「むかし道」は新宿から甲府へと至る青梅街道の旧道の一部で、東京とは思えない想像以上に険しい道のりだったけど楽しかった!