いつの間にか朝夕の冷えるようになり、コートやマフラーが活躍する日も増えました。森の木々も少しずつ色が移ろいゆく季節ですね。
そう、季節は秋!!紅葉の季節です!!!
いつの間にか始まってあっという間に終わってしまう、それが秋の趣。それはそうですが、やっぱり短い秋でもちゃんと楽しみたい。そこで今回は岐阜県のとある紅葉スポットを紹介します。
それは“天守炎上”とも称される奥美濃・郡上八幡城の力強く美しい紅葉。長良川鉄道の旅情や城下町の古い街並みも見逃せない!
車窓からのレトロな風景を楽しもう
郡上八幡へは、ローカル線の旅情に溢れる長良川鉄道に揺られて行きます。
名古屋駅からJR線を乗り継いで1時間前後、岐阜県の美濃太田駅から長良川鉄道は始まります。かつては国鉄の越美南線として計画され、美濃太田駅から終点の北濃駅までは全長約70kmの路線となっています。
今回は、途中の関駅から乗車。昔ながらの駅舎がそのまま残る、とてもレトロな雰囲気です。長良川鉄道ではこんな風景をあらゆる場面で目にできます。
途中、駅なのか土手なのかも区別できないような静寂な駅を通ったり、
緑の中を流れる長良川の清流を渡ったり、ローカル線の雰囲気たっぷりの風景を味わえます。思っていた以上に「未開の地」という印象でした。
そうして車窓からの風景を眺めること1時間、郡上八幡駅に到着。
清流が巡る城下町を歩く
それでは、郡上八幡駅から歩いてお城の方を目指していきます。駅は市街地の端にあるので、少し距離があります。
歩いていてまず目に入ったのが、「サンプルビレッジいわさき」という看板。ここでは食品サンプルの製作体験をやっています。
本町通の入り口では、もうすでに古い街並みの面影を感じられます。
屋敷に挟まれた細い「やなか水のこみち」では柳が風に吹かれ、流れる水に風情を感じられます。
お城の方を目指していくと、長良川へと合流する吉田川を渡りますが、この断崖絶壁に反り出すように建つ建物も見もの。 そして奥の山のてっぺんにあるのが郡上八幡城。天守へ行くにはあれを登らなきゃいけないんです…。
昔から飲料水や生活用水に使われ続けているという「宗祇水」へ。水のまちを象徴する由緒正しい湧き水なんだとか。
そしてこの周辺の古い街並みは、重要伝統的建造物群、略して「重伝建」にも選ばれています。
“天守炎上”と言われる郡上八幡城の紅葉
いろいろ寄り道をしながらも、駅から20分くらい歩いてたどり着いたのが「城下町プラザ」。観光バスや高速バスの拠点にもなり、いろいろお土産を売っています。
さあ、登山のはじまりだ、、と思っていたら、「シャトルバスのりば」という看板が。救世主現る!「郡上八幡城下町もみじまつり」に合わせて週末に運行しているようで、城下町プラザと郡上八幡城を
シャトルバスで楽々山の上まで到着。さあ、ここからが本番だ!!
立派な一本の木が織りなすグラデーションがとても美しくたくましい。
まだ緑色の葉っぱもありますが、ところどころに真っ赤に染まる木が彩を加えています。
紅葉と天守閣をセットで見上げる!本当に天守の下から炎が上がったみたい!夜にライトアップされたらもっと大迫力なんだろうなぁ。
長い枝と太陽の光を浴びた紅に染まる葉っぱにものすごい力強さを感じます。
それでは、お城の中へ入ってみます。ライトアップ用にたくさんの傘が並んでいました。
日本最古の再建木造城という八幡城の天守は、決して昔のままというわけではないけれど、年季の入った貫禄を感じます。
ここが正真正銘の頂上!郡上八幡のまちは面白いもので、いくつもの川が削った谷底に這いつくばるように市街地が広がっています。
山の上に建つお城ってなんか風格ありますよね。さっきから同じことしか言ってない気はするけど、、 とにかく郡上八幡城はかっこいい!!(笑)
山の紅葉って本当にすごいなぁって思ったのは、1本1本の木が大きいこと。こんなに傘を広げた木は都市の中では絶対見れませんよ。特にこの木は本当にでかくて圧倒されました。
帰りは歩いて下ることに。ものすごい急カーブでした、歩いて登らなくてよかった。。
行きはあまり気にしなかったのですが、古い面影を残しながらも新しく再生された駅舎がとても魅力的。
内装もレトロな雰囲気ですが、とてもきれいに作り込まれています。
駅舎はきれいに生まれ変わってもホームは古いままというのもギャップがあっていいのかもしれない。笑
取り急ぎ紅葉の美しい郡上八幡の記事を書きましたが、長良川鉄道のローカル線旅はまたいつか改めて記事にできたらと思います。
長良川沿いの街並みや風景は寂れたところが多かったですが、それはある意味では古きよき記憶を今に伝えるもの。何十年か前にタイムスリップしたかのような鉄道旅を、ぜひ楽しみに待っていてください。