憧れの寝台特急「サンライズ出雲」に乗ってみた〈B個室シングルツイン〉

鳥取

どうも、てりーぬです!

定期運行している最後の寝台特急となってしまった”サンライズ出雲・瀬戸”。鉄道ファン、旅行好きに限らず、一度は乗ってみたいと憧れを抱いている人も多いはず。

以前私は四国へ行く時に”サンライズ瀬戸”には乗ったことがあります。もちろん旅情の溢れる素晴らしい旅でした。最高の体験ができました。でも1つだけ叶わなかったことがあります。それは、寝る場所がカーペットの上で”雑魚寝”で、ベッドで寝られなかったこと。

せっかくなら”個室”に乗ってみたい!そして、最後まで行けずに残っていた鳥取・島根の2県を訪れたい!ということで、今回”サンライズ出雲”の方でリベンジを果たしました!

そんな言わば”走るホテル”のような寝台特急の旅の様子をお伝えします!

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運賃とルート

“サンライズ出雲”は”サンライズ瀬戸”と併結されています。途中の岡山駅で切り離され、出雲へ向かう列車と瀬戸大橋を渡って高松へ行く列車に分かれます。

“サンライズ出雲”の最長ルートは東京-出雲市ですが、今回私は東京で乗車して、鳥取県の西端の米子駅まで乗ることにしました。(ギリギリ鳥取県も通る)米子から東へ進み鳥取で砂遊びをするつもりなので、乗車券は東京都区内➝鳥取まで。今回購入した切符はこちら。

サンライズ出雲・瀬戸の切符は”みどりの窓口”などの窓口へ行かないと買えません。私が乗車する26日前に窓口へ行った時には、もうすでに最も安い”ノビノビ座席”は空いておらず、2人で利用できる個室も最後の1つでした。乗車日の1か月前の10時から発売なので、余裕をもって早めに買っておくのをおすすめします。

ちなみに、残念ながら青春18きっぷでは寝台特急には乗れません!紛らわしいブログのタイトルでごめんなさい…。寝台特急の個室を利用するには「運賃+特急料金+寝台料金」が必要です。今回の運賃・料金の内訳は以下の通りです。

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東京駅へ

ということで、サンライズ出雲の始発駅、東京駅へやって来ました。(写真はイメージ)

電光掲示板に刻まれる”寝台特急サンライズ出雲”の文字!

このホームの反対側からは北陸新幹線がバッチリと見えます。

乗車券に記されていた13号車の乗車口で待機。

「サンライズ出雲」の出発時刻の30分前、ホームに停車していた「湘南ライナー13号」が湘南へ帰宅する人々を乗せて出発しました。

しばらくすると、遠くからゆっくりとサンライズ出雲・瀬戸がやって来ました!

ゆっくりとゆっくりと近づいてきます。

特急サンライズ出雲が到着!高まる~~!

B個室 シングルツイン

今回の座席、いや、”部屋”はここ。ちゃんとベッドがある!感動!!

扉が開くのを待って、いよいよ乗車します!一応”B寝台”ということらしい。

まずは自分のお部屋へ!切符にも書いてあった通り、ここは”シングルツイン”の個室です。一応1人用の部屋みたいなのですが、上段の補助ベッドと合わせて二段ベッドになっているので2人でも利用できます。このちょっと窮屈な感じも”寝台特急”って感じがしてよい!

階段の奥にコンセントが1つあり、このスペースに荷物も収納できます。ハンガーも2つ常備。ルームウェアも置いてあって本当にビジネスホテルみたい。

2階は大きな窓!高いところから見渡せるのでかなりいい景色を見られそうです。

天井も高くて思っていたより過ごしやすい。こんなところに収納?もありました。ちなみに冷暖房も完備です。

プラスチックのコップ。気が利きますね。

室内から見た扉。電車についているトイレと似たような感じです。ちなみに、外側のロックは暗証番号式でした。

参考までに車内のご案内を貼っておきます。

車窓を眺める

部屋を物色したり荷物を整理したりして一旦落ち着いたら、上段のベッドに座って車窓を眺めてみました。過ぎ去っていく都会の喧騒、色とりどりに光る街の夜景、こうやってたそがれる時間が寝台特急の醍醐味だよなあ…!

停車中の横浜駅のホーム。いつもと何一つ変わらない横浜駅と特別な寝台特急の車内では、全く別の空気が流れているようでとても不思議な感じ。そしてなにより通行人から部屋の中が丸見えになっていそうで恥ずかしい。。

もう何度も眺めて飽きているはずの東海道線の車窓でも、寝台特急からだと新鮮に映る不思議。小田原を過ぎると相模湾に最接近。海の向こうに並ぶ光の列がとても幻想的です。

車内を探検してみる

“サンライズ出雲”の車内にはシャワーがあります。B寝台以下の乗客は自販機で320円のシャワーカードを買わなければいけないのですが、、なんと売り切れ!早めに買っておけばよかった、シャワー浴びれないのか、つらすぎ、、。

…と、ふと考えたのですが、ここは”サンライズ出雲”の車内。併結している”サンライズ瀬戸”まで行けばまだ残っているかもしれない!天才かよ!!…まあ残っている保証はどこにもないのですが!

一か八か行くしかない。”出雲”の10号車から”瀬戸”の3号車を目指して車両7両分を歩きながら、車内の様子を見ていきます。両側に部屋がある”Bシングル”ではちょっと窮屈な感じ。

もっとリッチな部屋”AシングルDX”の車両に来ました。部屋は片側だけにあるのでさっきよりも開放的です。さすがVIPは待遇が違う。

続いてここは”ノビノビ座席”。カーペットに簡単な仕切りがあるだけの雑魚寝スタイル。寝台料金(今回のシングルツインだと1人約7,400円)は不要で「運賃+特急料金+座席指定料金520円」だけで利用できる最安プランです。つまり下界の民が眠る場所。前回ここを使ったことは棚に上げて、得意げな顔をして歩いていきます。

(とは言っても1人分のスペースはわりと広いので十分快適ですよ!!)

今、禁断の扉を開ける時。ここから先はもう”瀬戸”が支配する異世界の空間。まあ、”出雲”と”瀬戸”の車両を繋ぐ車端の連結部分なわけですが、とても狭い通路になってます。まだまだ先は長い。。

シャワーを浴びる

そして車内を歩くこと8分、ようやく”サンライズ瀬戸”のシャワーカード自販機に到着。ここも売り切れだったら狭くて揺れる車内を歩いてきた苦労が無駄になる、そんな極限の緊張感で自販機を見ると、、あった!シャワーカードゲット!!

さっそくシャワー室へ。入って向かい側のドライヤーの下にカードを入れるところがあります。

そこにシャワーカードを挿し込みます。こんな感じ。

すると「カードを入れてください。」という表示だったものが、

「シャワーをご利用いただけます。」という表示に変わります。隣の「シャワールーム洗浄ボタン」を押すと、明らかに洗浄してるなって音を立て始めるので、終わるのを待って入ります。

シャンプーとか洗顔とか最低限のものはありました。お湯が出る制限時間は6分。スタートボタンを押すとカウントダウンが始まります。でもストップを押すと一時停止するので、6分って短いようで全然余裕でした。よっぽど体の隅々の垢まで落とそうとしない限りまず大丈夫。

備え付けの浴衣を着てみました。洗面台も綺麗!

ラウンジで一服

再び”出雲”に戻って、往復14両分とたくさん歩いて疲れたので、カウンターのあるラウンジで一服。車窓を見ながら語り合うには最適の場所ですね。

東京駅で調達したお酒とおつまみで晩酌。風呂上がりのお酒って最高だよなぁ!

そうこうしているうちに、深夜2時頃には地元愛知県に突入。いつも18きっぷで乗り換える豊橋駅に運転停車しました。自分の地元を通り過ぎていくのは何か変な感じ。

蛍光灯だけがついた誰もいない岐阜駅。ゴーストタウンみたいでちょっと怖い…。

このまま余韻に浸っていたい気もするけど、大変貴重な”動くおふとん”で寝るのも捨てがたい!2つの気持ちがひしめき合った結果、私は迷わずおふとんを選びました。あっという間に夢の中。。。

夜が明けて

目が覚めると、そこは山の中。いつの間にか岡山駅を通り過ぎて、伯備線の途中。”サンライズ瀬戸”とも離れ離れに。

あまり天気はよくなくて、「サンライズの中でサンライズ!」とはなりませんでした(泣)

そうして、定刻通り米子駅に到着。

そうか、東京からここまで繋がっていたんだな。遠く離れたこの地まで、在来線の線路を走って夜を越えてきたんだな。

素敵な一晩をありがとうございました!!

ロマン溢れる一夜をありがとうございました!!

さっそく国鉄型の特急に出会って、ここは何年前なんだ?という印象。

米子駅の改札外で鳥取駅までの特急券を購入。駅前広場にあった、空へ飛び立とうとする蒸気機関車のオブジェ。(銀河鉄道999ではないらしい…)

特急「スーパーまつかぜ」で鳥取へ向かいます。待ってろ砂丘!

そう、まだ旅は始まったばかり。鳥取→島根→山口と列車で周遊してきたノスタルジー溢れる山陰の旅の全てを、この記事にまとめました。行きたい場所が駅の近くにあることが多くて、列車で十分にいろいろな場所を回れます!

今回の旅のルートと行き先はこちら。

山陰の途中下車スポット