お久しぶりです、てりーぬです。
訳あって和歌山へ行ったとき、奈良県の端っこに位置する五条市へふらっと寄り道したときのことです。短い時間でしたが、街並みや鉄道の歴史に触れられ、楽しくまちあるきができました。
奈良と聞くと東大寺と奈良公園、もしくは法隆寺くらいが有名どころとして挙がると思いますが、ちょっと足を伸ばせば素敵な風景が残っているんです。それでは早速いきましょう!
JR和歌山線 五条駅へ
この日は名古屋から、18きっぷを片手に始発でスタート。奈良へ行くというのに、もう何度もお世話になっている東海道線で大阪経由が一番早いというね!遠回り!
ここから大和路線に乗って、奈良県の南側を目指します。
田園地帯を走り抜ける近鉄の電車。金剛峯寺と桜で有名な吉野へと向かっています。
向こうには川が流れているので、ちょっとした谷地になってます。
新町通り
駅から歩いて15分、五條のメインストリートとも言える「新町通り」の端っこへ!
ここ新町通りは、国の「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されています。略すと 「 重 伝 建 」(強そう)。
重要伝統的建造物群保存地区(じゅうようでんとうてきけんぞうぶつぐんほぞんちく)とは、市町村が条例等により決定した「伝統的建造物群保存地区」のうち日本の文化財保護法第144条の規定に基づき、特に価値が高いものとして国(文部科学大臣)が選定したものです。(重要伝統的建築群保存地区「五條 新町通り」)
栗山家住宅
建てられたのはなんと江戸時代の最初!そりゃあ古いわ。建てられた年代が分かる民家では日本最古なんだそう。自分もも400年も受け継がれる家を建てたいな()
新町通りを歩いていくと、とても古風な雰囲気の路地が続きます。建物が実際に今でも使われているという点でも貴重です。
授業はかなりさぼっていたので専門用語は全然分かりませんが、この欄間?格子?なんかは現代ではなかなか見ることのできません。重厚感のある壁の色味も素敵。
途中には小さな川もあったりして、入り組んだ建物の感じがとても趣深い。
まちなみ伝承館
民家を改修した「まちなみ伝承館」という施設では、中に入って古い民家の雰囲気を味わうことができます。どこか懐かしい感じ。昔のおじいちゃんの家がまさにこんな感じだったなあ。
新町通りのすぐ隣には、和歌山へと続き、いずれ紀ノ川へと変わる吉野川が流れています。
新町松倉公園
新町通りにぽつんと空いた空間は、「新町松倉公園」。道の反対側にあるのは、ひと際古い、大きな建物。
がんばった!めっちゃかがんで撮ったので多分すごい格好だったと思います。笑
なんだろう、全体的に明治か大正くらいの街並みの中に、ところどころ郵便ポストとかガスメーターとか現代チックなものが混ざってて時を超越した何かを感じます。何言ってるんだ。。
「幻の五新線」の遺構
そして、その街並みに突如現れる高架橋。めっちゃ鉄筋コンクリート!
これ実は、「幻の五新線」と呼ばれる、開通することのなかった路線の遺構なんです。奈良県・五条駅と和歌山県・新宮駅を結ぶので「五新線」。そのまんまですね。
太平洋戦争などを機に建設が中止された五新線。今考えたら絶対採算が取れるはずないってことは一目瞭然でしょう。もし仮にできていたら奈良の山奥がもしかしたらあと少しだけ発展していたかもしれませんが、いずれ廃線になっていたと思うので無駄に建設しなくてよかったのかな、とも思います。
それも今となってはこの遺構を五条市も積極的にプッシュしているので、非常に興味深い場所ですね。
遺構を辿っていくと、幹線道路のところで途切れ途切れになっているのが分かります。
金網にカメラを押し当てて撮ってみた。わりと綺麗な状態に保たれていることが分かります。
さて、あとは五条駅まで帰るだけ。途中にあった史跡公園。奥には民俗資料館が。
まとめ
五条まで来るのは交通の便が悪いのがネックですが、たまには足を伸ばしてみるのもいいでしょう!のんびりと列車に揺られるのも悪くないですよ。
記事の順番が前後してしまいましたが、この後は和歌山電鐵のたま駅長に会ってきました。
もちろん、奈良市内も素敵な場所がたくさんあります。年に1度、奈良公園の周辺が2万本のろうそくで照らされる「なら燈花会」はとても美しい光景でした!
本日の移動距離:353.8 km