どうも、てりーぬです!
山陰で1番の見どころと言っても過言ではない「出雲大社」。多くの人が「いずもたいしゃ」と言っていると思いますが、実は正式には「いずもおおやしろ」と発音するらしいです。
また、神様が留守になるという10月を「神無月」と言っていますが、出雲大社にはその八百万の神様が集まって来るのです。そんなことから、出雲大社のある島根県だけは10月のことを「神在月」と呼ぶのだとか。
もしかして島根県は人間よりも神様の方が多いんじゃないか…?そんな超絶パワースポットである出雲大社への交通機関での行き方と見どころをたっぷりお見せします!
山陰本線で出雲市駅へ
玉造温泉駅
美肌の湯で有名な「玉造温泉」に宿泊していた僕は、JR山陰本線の玉造温泉駅から出雲大社を目指します。

駅までは旅館のバスで送迎してくれます。三角屋根の可愛らしい駅でした。
松江方面からやって来た普通列車で出雲市駅まで。だいたい30分くらいです。
宍道湖のマリンビュー
途中、列車はしじみで有名な「宍道湖」のすぐ横を通ります。水面も岸辺もこんなに線路に近いのは流れの少ない湖ならでは?
もし山陰本線に乗車する場合は、ぜひこの美しい車窓も見逃さないでくださいね!
すれ違う電車も注目
すれ違う車両にも注目してみてください。山陰本線は意外と様々な顔の列車が走っていることが分かります。
今では貴重な国鉄時代の特急。さらにもしかしたら寝台特急とすれ違うこともあるかも?
出雲市駅からバスで出雲大社へ
出雲市駅
出雲市駅は現存する唯一の寝台特急「サンライズ出雲」の終着駅でもあるので、余裕があれば寝台特急に乗って出雲大社へ参拝というのも趣があっていいですね。動くホテルのように楽しめますよ!

そんな出雲市駅では、出雲大社をイメージしているような木組みの駅舎が出迎えてくれます。
一畑バス大社線に乗車
さて、ここから出雲大社へと行きたいところですが、出雲大社は出雲市駅から直線距離で8kmほど離れたところにあるため、「一畑バス」か「一畑電車」に乗り換える必要があります。
今回、往路はバスを選択。「出雲大社」の案内表示がある「一畑バス 大社線」に乗車、「正門前」バス停まで行きます。所要時間は約25分、運賃は500円です。
一畑バス株式会社:出雲管内時刻表・運賃表案内
旧大社駅
進行方向右側を見ていると、重厚で立派な和風建築が見えてきました。これは1990年に廃止されたJR大社線の終点だった旧大社駅で、出雲観光ガイドのHPによるとこの駅舎は「和風駅舎の最高傑作」と褒めちぎられています(笑)
その隣には蒸気機関車も展示されていました。
車窓も楽しみながら「正門前」バス停で降車したら、その名の通り目の前が出雲大社の正門です。
出雲大社境内
下り参道・松の参道
鳥居の奥へと進んでいくと、まっすぐと続く見通しの良い「下り参道」。
その先の「松の参道」は松の並木道になっており真ん中には鳥居がありますが、ここは神様の通り道。人類は両端を歩きましょう。
途中右手に現れたのは、祈りを捧げる大国主命大神(オオクニヌシノオオカミ)。出雲大社が祀る「縁結びの神様」です。
拝殿・本殿
真っ先に見えてくるのがこちらの「拝殿」。出雲大社のシンボルとも言える太くて大きなしめ縄が特徴的です。
拝殿の奥には周囲を正方形の塀に囲まれた「御本殿」があります。正面から全体の姿を見ることも近づくこともできないので、本殿の周りを一周してみます。
斜め後ろくらいが最も本殿をしっかり拝めるポイント。出雲大社の名を冠した「大社造」という、日本最古の神社建築様式で建てられています。屋根の頂上にある2つのばってん(鰹木)と3つのバズーカ(千木)も特徴的ですね。
建築史の授業で習ったはずなんだけど、ほとんど覚えてないなぁ…。とても分かりやすいイラストで説明しているサイトを見つけたので紹介しますね!
その耳はこんな小さな祠にも生えています。かわいい~~
規模は大きくないけど、ふんだんに木材を使い細部まで作り込まれた立派な建物が脇に建っているのも魅力的です。
本殿の東西には、1つずつ細長い建物があります。旧暦10月に神様が出雲に集まるとき、神様はここに泊まるそうで、いわば「神様のホテル」。字面のVIP感の割にはすし詰めじゃない?神様って意外と小さいんですね。笑
本殿の裏側には可愛らしい白ウサギがいました。大国主が助けたという「因幡の素兎(いなばのしろうさぎ)」として古事記から語り継がれ、境内には46羽もウサギがいるそうです。
「縁結び」の神社で結婚式を挙げるなんて素敵すぎる…。ちょうどお目にかかることのできた新郎新婦、美しかったです。
神楽殿の大注連縄
出雲大社と聞いて思いつくものの1つが超巨大なしめ縄!この「大注連縄(しめなわ)」は長さ約13m、重さ5.2tもあるそうで、なんとこの大きさを手作りで作っているのだとか。
神楽殿は本殿から少しだけ離れており、意外と見落としがちなので気をつけてください!(僕も危うく通り過ぎるところだったし近くまで行っていない)遠くからでも日本国旗がたなびいているのが分かるので、そこを目指せば迷いません。
稲佐の浜と神迎の道
神楽殿から海まで歩いて15分
出雲大社の境内はここまでですが、周辺にも様々な魅力があります。それでは神楽殿を出発して、海を目指して歩きます。そう、実は出雲大社って海が近いんです!
何の変哲もない道を10分くらい歩くと…、坂の上から海が見えてきた!映画だったら主人公が自転車を漕いで下っていきそうなシチュエーション。
稲佐の浜 弁天島
岩がある場所は広い砂浜。青く澄んだ大空の中にぽつんと佇む岩と小さな祠、やはり神々しい。
「神在月」には神様はまずこの砂浜から上陸するそうです。神様って泳いで来るのかしら…。
陸地はすぐに住宅街。古い家と細い道、そして青い海と空がノスタルジックで美しい。
こういう狭い道には往々にしてネコがいる。
神様の通り道「神迎えの道」
「稲佐の浜」に上陸した神様をお迎えする道、それが「神迎えの道」。海岸に建てられた石灯籠から神迎えの道は始まります。
今は何の変哲もない閑散とした住宅街。でも、「神在月」になるとこの一帯が歓迎ムードになるそうです。
この道を神様が歩いたのか!と考えると、自分も神様になったみたいに感じられるのでオススメ(違う)
海から少しずつ離れていくとだんだんお店も増えてきます。途中で目に付いたのは、「手銭美術館」という美術館。建物は江戸時代に立てられた米蔵と酒蔵を改装したものだそうです。
そうして15分くらい歩くと、最初に見た正面の鳥居まで戻ってきました!
参道グルメ
正面の鳥居から真っすぐと続く参道。ここではご当地グルメやおしゃれなお土産店など歩いて楽しめます。それをいくつかご紹介!
おしゃれなスタバ
みんな大好きスタバ。全国各地におしゃれなスタバはありますが、ここ出雲にもありました。正面の鳥居の前にあるので見つけやすいはず!
出雲そば
出雲へ来たら絶対に食べるべきなのが、三大そばにも数えられる「出雲そば」。参道のいたるところに出雲そばのお店がありました。割子というお皿が重なって出てくるのが特徴的です。
こうやって割子を広げるととても鮮やかで可愛らしいですね!それぞれの割子につゆをかけながら、少しずつ薬味をのせて食べていきました。
出雲ぜんざい
もう一つ出雲で有名なグルメが「出雲ぜんざい」。出雲はぜんざい発祥の地であると言われており、こちらも様々なお店でいただけます。
一畑電車で出雲市駅へ
出雲大社前駅
行きはバスに乗ってきたので、帰りは電車で帰ってみます。参道を歩いて5分ほどのところにある、一畑電車の出雲大社前駅。昭和初期に建てられたというレトロな駅舎が待ち構えておりました。
駅の内装も昭和の面影を色濃く残しており、発車時刻の案内なんかもとてもアナログでいい感じ。その割には”ばたでんWi-Fi”も飛んでいると言うのだからギャップがすごい。
終点の駅の線路が途切れるホームが好き。古びた構造物がまたいい味を出しています。
あらゆる部材が木造だったんですねぇ。工業製品ばかりの今よりも温もりを感じます。
川跡駅で乗り換え
出雲大社を出た列車はそのままだと松江方面まで行ってしまうので、途中の川跡駅で乗り換えます。松江方面とあわせて観光する場合は一畑電車を利用するのもありですね。

一斉に3方面すべての列車が到着し、すぐに乗り継げるようになっていました。
電鉄出雲市駅に到着
終点の電鉄出雲市駅に到着しました。JRの出雲市駅までは歩いて1分くらいと若干離れています。
次の街へ…
JR出雲市駅から次の街へ。神様の存在をそこはかとなく感じる、とても神秘的な空間のように思いました。
比較的賑わいのあった出雲市から西は、電化もされていない1両のディーゼル車に身を委ねます。なんだか日本の辺境へと進んでいくようだ~~
それでは、次回もお楽しみに!