【西日本放浪記】バックナンバー
出発前 発案編
出発前 18きっぷ電車旅に必要なもの6選+α
一日目 大阪編 泉大津港までの道のり
一日目 瀬戸内海クルーズ 阪九フェリー「ひびき」に乗ってみた
二日目 大分のUSA!八幡宮の総本社・宇佐神宮
二日目 湧出量日本一!別府温泉地獄めぐり
二日目 大分・由布院の格安民宿に泊まる
三日目 宮崎・小渕健太郎ゆかりの地めぐり
四日目 鹿児島・日本最南端の駅へ行ってきた
四日目 鹿児島・黒豚とんかつと桜島
五日目 熊本城下町を歩く。阿蘇のカルデラを行く。
六日目 異国情緒あふれる坂の街・長崎を歩く
六日目 長崎・平和公園と1000万ドルの夜景
七日目 佐世保・福岡食べつくしの旅
福岡の先輩の家で起きた僕は、本州へ向けて出発。先輩も部活があるということで、駅の手前でお別れ。めちゃくちゃ短い間でしたがありがとうございました!あ、手作り朝ごはんおいしかったです!(主婦力高い…。)
さて、今回はいよいよ九州から抜け出します。電車で九州と本州を移動するには、福岡県の端・門司と山口県の端・下関の間を貫く関門海峡をくぐらなければいけません。せっかくなので門司、下関を観光しながら県境をまたぎたいと思います!
門司港レトロ
博多から鹿児島本線で、一週間前来た小倉駅で乗り換えて、終点・門司港駅まで。関門トンネルが開通するまでは九州の玄関口として連絡船との乗り換えで栄えたここ門司港駅は、全国初の国の重要文化財に指定された駅です。
門司港周辺は明治・大正の建物が多く残る「門司港レトロ」として整備されています。その中の一つ、国の重要文化財に指定されている「旧門司三井倶楽部」へ足を運びました。
ここはアインシュタインが来日して全国を講演する際に宿泊した場所で、門司とここ三井倶楽部を非常に気に入ったそう。彼が宿泊した部屋は今も当時のまま残されていました。
またここには、門司出身の女流作家林芙美子の資料館が併設されています。僕が三井倶楽部を訪れた本当の目的はこっちで、去年大学の授業で、林芙美子が晩年を過ごした新宿の「林芙美子邸」の図面をトレースしたという縁がありました。
芙美子は幼い頃から日本、そして世界を渡り歩き、その経験を『放浪記』に綴っています。資料館にも『放浪記』について多くの展示があり、僕の今回の旅を【西日本放浪記】と題したのもこれに少し影響を受けてます。笑
ここから僕はひたすら歩きました。
門司港駅には九州鉄道記念館というのがあり、そこから観光列車を走らせるための線路が伸びています。残念ながらこの日は運行していませんでしたが、線路に沿って歩いて行くことにしました。
ここは門司の中でも和布刈(めかり)と呼ばれる地区。何でもこの山の上から関門海峡が見渡せると聞いたので、それはもう行くしかない!そんなわけで、線路から左に折れて、山を登っていきます。
めかり公園
明らかに車専用だろみたいな道を歩いて登っていきました。どうやら途中道を間違えたみたいで、引き返したりして心が折れそうになりながら(n回目)、それでも25分くらいでめかり公園展望台に到着。これが関門海峡だ!
ここから少し下ったところに第二展望台があります。ここからは門司の街並みがよく見えます。
関門海峡と言えば、やはり源平合戦の壇ノ浦の戦いが有名ですよね!展望台の後ろの壁には「源平壇ノ浦合戦絵巻」が描かれていました。
いやー、長い!画像が小さくて分かりにくいですが、義経が船を飛び回る「八艘飛び」や建礼門院徳子が入水して助けられている場面もしっかり描かれています。じっくり見てみると面白そうですね。
適当につなげてみるとこんな感じ。義経と徳子、頑張って探してみてください♪
関門トンネル
さて、ここ門司はまだ九州。九州と本州が一番近い場所がここであり、対岸の本州・下関へ渡るにはいくつものトンネル、橋などがが存在します。
・JR山陽本線「関門トンネル」
・山陽新幹線「新関門トンネル」
・国道2号線「関門トンネル」
・中国自動車道「関門橋」
・関門汽船「関門連絡船」
この中で僕が選んだのは、国道2号線「関門トンネル」。でも、決して車に乗ったわけではありません。
海の方向から山側を振り返ると、「関門トンネル人道入り口」なるものが。なんと実際に自分の足で関門海峡をくぐれちゃうんです!
右の壁には「国道2号」という標識が。え、ここが国道なの?と思うかもしれませんが、実はこの人道トンネルの真上に車道のトンネルがあるのです。
福岡県と山口県の県境!思えば歩いて県をまたぐなんてあんまりないかも?
15分かけて下関側に着きました。さよなら九州、ありがとう九州!
同じようなエレベーターを上がると、目の前に広がる海と松。ここは「みもすそ川公園」。
隣には、壇ノ浦の戦いの面影を伝える、熱戦を交えた二人の像が。
左は源義経、右は平知盛。
「一日に四回潮の流れを変える関門海峡は、地理条件から今も昔も交通の要衝であり、多くの歴史が刻まれた場所でもある」と、看板が伝えてくれました。
幕末の攘夷戦で外国に砲撃した跡でもあるこの地には、大砲のレプリカもあります。後ろに見える山は火の山公園として整備され、関門海峡を一望できます。
さらにここからJR山陽本線下関駅方面へ歩いて行きます。
壇ノ浦の戦いに敗れ、わずか8歳で入水した安徳天皇を祀っています。
下関 ふく
このとき、時刻は13時過ぎ、そろそろお腹が減ってくる頃。これまで散々名物を食べ尽してきたのでここでも食べたいところ。ここ下関で有名なのはフグ。これはもう食べるしかないね!
少し歩くと、海側にフグの一大集積地、「唐戸市場」が見えてきます。それを横目に通り過ぎ、一つとなりにある「カモンワーフ」という施設に入ります。
ここらへん完全に写真を撮り忘れましたが、カモンワーフにはフグ料理をはじめとしたたくさんの飲食店が入り乱れています。適当なお店を選んで入りました。
フグ刺しはお財布的に厳しいものがあったので、僕が頼んだのはふくたたき丼!
お値段1,274円。この地方ではふぐを濁らずにふくと言うことがあるそうです。地味にふぐは初めて食べたかも?おいしかった!いつかはお刺身も食べてみたいですね。
下関駅まではちょっと距離があるので、カモンワーフの前からバスに乗ります。5分ちょっとで駅に到着。長い道のりだった関門海峡にも別れを告げて、友達が待つ広島へ向けて出発。一日かけて回ってもいいほど面白い場所でした。
次回は、広島への道中、男の子なら誰もが憧れるあの新幹線に久しぶりの再会!そして日本三名橋に数えられる橋を渡りに行きます。ぜひお楽しみに!
関門海峡での道のり